夫婦でつなぐ家業の米づくり

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6月下旬、斎川の畦に若い夫婦の姿があった。1回目の草刈りを終えた圃場はすでに草も伸び、そろそろ2回目の作業に入る。溝切り作業を手伝うという奥さんが笑顔で汗を拭っていた。

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大規模経営ゆえ待ったなしで田植えも早かった太斎さん一家。学校周辺の1ヘクタール余りの圃場では、ササニシキの苗が風になびくほど成長していた。土の中に酸素を補給することで根腐れを防ぎ、根を強く張らせるために7月にかけて行われる「中干し」。水を落とすことで土中のガスを抜き、過剰な分げつも抑えられる。自分の足で機械を進める地道な作業だ。

2台の機械が音を響かせ、2人は黙々と稲をかき分け進んでいく。機械の入れ方、溝の本数など、圃場で効率よく水を落とす作業をレクチャーする雄一さん。機械を入れて苗が倒れるのはもったいない、いいの?と確認する奥さん。教え、教えられ、ここまで繰り返し作業してきた様子が伝わった。一枚終えるとその作業を確認する2人。テンポの良い先生と生徒のような会話。質問とレクチャーが繰り返される。

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今年に入り、一つ年下の奥さんが田んぼ作業を手伝い始めた。4人の子育てに追われ、自身の仕事と並行して家業の米づくりを影で支えてきた。20ヘクタール以上の水田を動かす上で、内助の功にも励まされ、ここまできた雄一さんの姿が目に浮かぶ。草刈り時期、夫婦で作業するその様子を見ていたプロジェクトの生産者さんがいた。感心し、頼もしいと、ベテラン夫婦は笑顔で話していた。

稲作とは無縁だった奥さん。代々続く米農家に嫁いで、家族の間に立って苦労したことも多かったことだろう。自身もかつて脱サラして農家を継ぐと決めた雄一さんにとって、家業を手伝ってくれる妻の存在はありがたいと、少し離れた場所で畦を歩く奥さんを労った。

機械音が鳴り響く斎川で、その音にも負けないほどの大声で声を掛け合い、漫才のように会話する40代の夫婦。お母さんが機械を動かす姿を見て、中学生の長男が「俺も手伝う」と、田んぼに足を踏み入れた週末を、二人は何より嬉しそうに話していた。

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